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ソロモンの偽証の評価(感想・レビュー・口コミ※ネタバレ有)

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ソロモンの偽証のあらすじ

1990年12月、クリスマスイブに城東第三中学校男子生徒が学校の屋上から転落して死亡した。
警察が自殺と断定したため、事件は解決したはずだった。
しかし、“自殺した生徒(柏木卓也)は自殺ではなく、城東三中の不良少年(大出俊次)が殺した”という内容の告発状3通が、校長(津崎)・柏木卓也の担任(森内)・柏木卓也のクラスのクラス長(藤野)に届いた。
校長の津崎はこの告発状をいたずらだとし、公開しなかったが、担任の森内に当てられた告発状が森内を妬んでいた隣人によってマスコミに流出してしまし、世間に晒されてしまった。
終戦記念日の8月15日、学校内裁判が開廷し、様々な証人が証言台に立った。
そんな中、告発状の主である三宅樹里が非公開である法廷に出廷し、“柏木くんが殺されるところを見た”と証言した。
しかし、その証言は偽証だった。
柏木の自宅からは遺書のような小説が発見されており、柏木には自殺願望があったことが判明した。
この事件は、柏木卓也による柏木卓也の殺人事件であるとして、裁判は幕を閉じた。

監督:成島出
制作年:2015年
制作国:日本

ソロモンの偽証の評価(感想・レビュー・口コミ)

ソロモンの偽証は宮部みゆき原作の小説を映画化したミステリー映画です。原作はとても面白く、映画もその面白さを踏襲するものでとてもよかったです。原作にあるドキドキ感とハラハラ感を上手に映像化しているなと思いました。
ネタバレにならない程度のあらすじを言うと、ある生徒が死んだことの原因を探そうとする中で生じる人間関係の変化を描くというストーリーなのですが、タイトル通り「偽証」をする人がいることにより原因究明は混乱します。誰が偽証しているかを考えるスリル、徐々に情報が明らかになり話の全体像が見えてくるぞくぞく感がなんともいえず面白いのです。ソロモンの偽証は前編と後編に分かれているのですが、前編の謎をはらみながらも半分ほどあかされた終わり方はとてもうまいなぁと思います。
ただ後編は、結論が結局わかりにくく見えたので、その点で混乱する人、がっかりする人はいるかもしれません。私は原作を読んでいたので「そういうニュアンスで表現したのか」と楽しめましたが、わからないと感じた人は後で原作を読むことをおすすめします。この映画の真骨頂は事件をきっかけに起こる人間関係と心理の変化だと思うので、そこを楽しんでもらえたらと思います。
(26歳・男性)

学校内裁判へと発展していく所は、スリルがあって面白かったです。俊次の弁護を申し出る和彦、謎の行動を繰り返す樹里、など色々な話が出てきたので画面から目が離せませんでした。ただ、俊次の家で発生した火事が自作自演だと発覚した部分は、滑稽だったせいか笑ってしまいました。

裁判2日目に、事件が起きた時の校長津崎に対して生徒達が頭を下げる場面があります。津崎は事件当時、動揺する他の教職員達とは違って1人だけ冷静でした。それに生徒達をマスコミから守ろうとしていたので、納得できる話だなと思いました。

和彦が俊次の秘められた部分を明かしていく場面は胸が躍りました。私自身もかつて誰かにいじめられた経験があるからです。映画内の生徒や保護者達は嬉しそうな表情をしているように見えたので、私と同じ心境だったのかもしれません。
特に良かったのが一度でも考えたことがありますかと、俊次に問いかける場面です。この場面は印象に残ったせいか、今でも私の脳裏に焼きついています。
(45歳・女性)

私自身がそうなのですが、宮部みゆき作品が好きな人にはおススメできます。特に、少年少女のみずみずしい部分をクローズアップしたタイプの作品(今夜は眠れない、ステップファザーステップ、などのように主人公が子供の作品)が好きな人ならば尚更です。「少年少女の瑞々しさ」と前記しましたが、宮部作品における「少年少女の瑞々しさ」には過剰な美化もなければ、綺麗でない歪んだ部分もストレートに書き出されると感じているので非常に好きなわけですが、この「ソロモンの偽証」は正にそういった少年少女の「裏と表」のとても繊細な部分が集約されていると思います。過去の作品からユーモラスでハートフルだった部分を極力削って、非常に厳しい部分だけを浮き彫りにしたような面が多いのです。残酷な真実が多い中にも登場人物である中学生それぞれのもつ「正義」や「美しい部分」が垣間見えるのがとても尊いので、その部分が欠けてしまうと「もう別の作品」というレベルなのですが、キャストの子役さん(女優さん俳優さんというべきかも...微妙な年齢です)はそれぞれ原作から抜け出してきたような方々ばかりでした。小説を読んでいる時、勝手にキャスティングし、頭の中で映像化しているような人は多いかと思いますが、これはまさに「映像化した小説」そのものです。小説を「観る」つもりで鑑賞して欲しいです。映像の力は想像以上に強くダイレクトなので、想像していたより強く心に迫ってきます。
(36歳・男性)

公開されたときからすごく気になっていたのですが、なかなか都合がつかず映画館には観に行けなかった作品なので、新作ほやほやの作品はあまり借りない自分がレンタル開始とともに視聴したくらい、とても興味を引く映画でした。
視聴してみたズバリの感想としては「生きている」です。とある生徒が亡くなったことから疑問を持ち検証をしたいと思う生徒や、疑われる生徒、関わりたくない生徒や、嘘をついている生徒、みんなそれぞれに色んな問題を抱え葛藤しもがきながらも、「生きているんだ」ということがひしひしと伝わってくるようなそんな作品でした。
長編なのでなかなか選ぶのは難しいところですが、この作品の好きなところをあげるとしたらマニアックですが、校内裁判を提案した生徒が裁判当日の朝静かに、でもどこか力強く決意を固めて家を出るところが、中学生なのに凄いなと感心させられてしまい、とても印象に残っているシーンです。
人の「死」について、また、「生」についても考えさせられる、そんなメッセージ性の強い映画だなと思いました。
(41歳・女性)

「ソロモンの偽証」は前編と後編の2部で構成されていて、中学生のいじめをテーマとした作品です。学校内で起きた死亡事故の真相を突き止めるべく生徒たちが自分たちで裁判を開き真実を見つけ出すといった内容となっています。前編では事件の発生から校内裁判を開く所までが描かれており、謎が謎を呼ぶ複雑化した状況に、自殺なのか殺人なのか事件の真相は全く見えてきません。後編では校内裁判か開廷され、様々な証言が飛び交う中少しずつ深層へとたどり着いていきます。物語にはいじめをテーマとしただけでなく、社会情勢から様々な人情状況が表現してあり、うまく絡めあうことで、よりミステリアスでより深みがある物語になっておりいっそう引き込まれます。時に切なくて残酷な思春期の微妙な心情がうまく表現されてあり、宮部みゆきさんの世界観を堪能できます。前後に合わせて2部作という長編映画ですが、時間をかけて視聴するに値する作品であることに間違いありません。
(26歳・男性)

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